第二章 『ロハスな家』はパッシブデザインで建てよう!
七、パッシブハウスとしての『ロハスな家』への期待
同じ家を北海道や北陸の豪雪地域で造ったとしたら、それは良い家と呼べるでしょうか?
極限に近い寒さの地域では、夏を無視してでも冬の寒さに対抗できる家を造るべきでしょう。
パッシブだから機械を使わないで、という発想よりも機械もフルに活用して暖房効率を上げた家のほうが、生活する人のためには良い家かもしれません。
あくまでも思考をパッシブにすることが肝心なのです。
「絶対にこれでなくては・・・。」「絶対にこうしなければ・・・。」ということではないのです。
パッシブシステムによって、冬場において温熱効果が高まる話をしましたが、基本的には「高断熱、高気密住宅」の改善版です。暖房効果においてはさしたる差はありません。
むしろ冬場においては、家中の壁の中と室内が一様な温度と湿度に保たれる効果のほうが大きいのです。
それは木材を保護して長持ちする家を実現するのと同時に、室内の通気に重点を置いた開放的な間取りやプランニングを可能にするからです。