第二章 『ロハスな家』はパッシブデザインで建てよう!
六、住宅における「パッシブデザイン」
では、住宅における具体的な「パッシブデザイン」とは、どの様なものでしょうか。
太陽や風力、地熱などの自然エネルギーを、特別な機械装置を使わずに建築的手法だけで利用し、室内の特に温熱環境を高めるための手法を「パッシブデザイン」といいます。
「パッシブデザイン」は、特別な革新的な新技術を駆使した家造り、というものではありません。
むしろ軒庇や引き戸や植栽などの、昔から伝統的に使われていた知恵や技術を、総合的につまりパッシブに、利用したものと考えればよいでしょう。
いずれにせよ目指すものは、機械やエネルギーに頼らない、「夏ほどほどに涼しく、冬ほどほどに暖かい家造り」です。
間違えないでほしいのは、エアコンやストーブなどの機械設備の全否定ではないということです。
最初から機械ありきで家造りをするのではなく、建築的な手法で可能な限りの自然エネルギーを利用した後に、足りない部分を機械で補いましょう、という家造りなのです。